ボディ。

生徒さんのお母さまからボディをいただきました。
洋裁の時に使うあの胴体です。
ウエディングのコスチュームを作るのにあった方がいいかもと思い、
ひとに聞いたりして探していたのですが、布張りのものが一般的で
完全に乾いていないフェルト地を合わせたらどちらもしみになっちゃうかもなぁ、
どうしようかなぁ、なんて考えていたら、
使わなくなったものがあるのですがいかがですか、
と声をかけていただいたのでした。

生徒さんが子どもの頃からずっと部屋の片隅にあったというこのボディ。
もう使うことがなくなった今でも、お母さまは捨てられないでいたとのこと。
つるつるしててマネキンみたいな質感のものなので
水に濡れても大丈夫で、まさにわたしの作業にはぴったり。
重いスチールスタンドのはしっこがほんのちょっとさびてるのも
貼ってある紙が少しはがれてるのも、小さな傷があるのも、みんな
お母さまがつきあってらしたその時の長さを感じられて、むしろうれしい。
わたしのもとに来ると決まって彼女がご実家を訪れたら
きれいに拭かれて日の当たるお庭に干してあったとうかがい
そのお心遣いにも感動したのでした。
彼女と彼女のお母さまの思い出を引き継いで、大切に大切に使わせていただきます。

早速組み立ててアトリエの片隅においたのですが、そのままだと落ち着かず
でき上がっているサンプルを着せてみたらいいかんじ。
ソファが「おいで」って待ってるみたいに、
ボディは「着せて」って待ってるみたいで、
なんだかとてもいとおしい気持ち。

いよいよ制作本番です。
ひなまつりの日にスタートするのも素敵なタイミング。
こころ落ち着く音楽をかけながら丁寧に、心を込めて。
しばらくはかかりきりになりそうです。

ふわふわで、しっとり輝く質感の生成りのメリノを、
バニラ色の綿菓子みたいなふんわりあまい雰囲気で、
やさしく可憐に仕上げられますように。
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by miyoshimasako | 2009-03-03 14:22 | イトシイものたち。
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