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手の不思議。

たとえば卵を片手で割ったり
おなか痛いひとの背中
そっとさすったりする
チカラの入れ方の
微妙な加減だったり
指先で触っただけで
紙の質の違いを
感じたりする
手の感覚の複雑な仕組みには
いつも不思議を感じます。

フェルト制作の時も
手の作業に没頭してるときは
頭の中で別のことをものすごく
考えているほうが
仕上がりの過程を感じられたり
眼をつぶると
よりその手先の感覚が
鋭敏になるような
気がするとか。
今日の新しい発見は
利き手のしくみ。

利き手について
お箸を持ったり
エンピツを持ったり
そんな「持つ」ということでだけ
考えていたのですが
それに加えて
利き手はそのチカラの
入れ加減を考えて
調節してるようなのです。

言い換えれば
利き手でない方が
チカラ一杯
それこそ
手加減無しの思い切りで
仕事をするというか。
フェルトでいうと
チカラ一杯こすった時
利き手でない方がむしろ
しっかり絡む場合も
あるようなのです。

今日いらした生徒さんは
パンを作ったり
おうどんを打ったり
日常で手の仕事を
よくなさる方なのですが
ティーマットを作った今日
彼女の利き手でない
左側の方が
しっかりと絡んでいて
二人で不思議ねなんて
話していたとき
気がついたこと。

利き手は無意識に
考えて調節していて
彼女にとって付き合いの浅い
フェルトに対しては
まだちょっと
おっかなびっくりな気持ちが
あるのかもね
なんて話したのでした。

手ってほんと不思議。
棒編みの作り目だって
頭で考えると
その手は止まってしまうのに
棒と毛糸を手にしたとたん
するするって
作ってしまえたり。

自分のものなのに
自分の考え以上の働きを
してくれるみたいな手に
たまには
お疲れさま
って
いい匂いのクリームでも
塗ってあげたいと
おもってる
月の美しい
静かな夜です。
by miyoshimasako | 2010-06-03 23:22 | フェルトな毎日。
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