黒いトップハット。

あのワンダーランドに住む
マッドハッターが
いつも頭にのせていたり
マジックの世界では
鳩だとか
カラフルな布が出てくる
あの帽子
いわゆるシルクハットと
同じシルエットで
もっと歴史が古い
ウサギの毛と羊毛を
ミックスして作られた
黒いフェルトの帽子
ずっと見たいと思っていた
その帽子に
いきなり出会いました。

数年前英国伝統の
手仕事についての
ドキュメンタリーで
見かけて以来
気になっていたものなのに
それは英国ですら
トクベツな帽子で
高価なものゆえ
出会うチャンスはなく
記憶の端っこに
おいやられていたもの。
実際出会った瞬間
あのドキュメンタリーでみた
風景が甦りました。

もうもうと上がる蒸気。
びしょびしょの石の床。
小さな窓からだけ光が差し込む
薄暗い作業場で
何かと闘うみたいにして
作られる様子は
わたしのつくるものとは
全く違うもの。

それ以来
木箱や革の箱に入れられた
いわゆるアンティークは
見かけたことはありましたけれど
今にまだ息づく本物に
であったのは初めて。
渦を描くようにして
光るウサギの毛が
その独特の質感を
作っていました。

その帽子はむしろ
その展示の中では
異色な存在で
それはまるで
モノクロとカラーの世界くらい
まわりと違って見えた
不思議な風景。
その帽子にだけ光が強く
あたっているようにも
見えました。

おまねきいただいたことにも
いきなり時間ができたことにも
意味を感じた
やっぱりステキな
日曜日でした。
[PR]
by miyoshimasako | 2010-09-12 23:22 | フェルトな毎日。
<< ブリキのバケツ。 9回目。 >>