10/24  「王子様ですか?」

ずっと、ずっと、
そこにいるってことは知ってはいました。
キライではないし、
無関心ではいられないけれど、
これといって仲良くなろうともせず、
出会えば、「あ」っていういかんじで、
ほんのちょっとうれしいような。
そんな関係だった、
カエルくんとわたし。

ふわふわの土に半分埋まってるところに出会った朝、
ああ、もうすぐ冬眠なのね、
春までさよならなんてスナフキンみたいだね、
なんて、思っていたのですが、
ふと、ひらめいてしまったんです。

「ひょっとしたら王子様なんじゃないの!?」

って。

そういえば、
実家にもいたし、
前16年すんでいた家の庭にもいたし、
そして引っ越して来たこの高台になってる家の小さな庭にもいるなんて、
あまりにも不思議な出来事ではありせんか。
積極的に近寄ってくる訳ではなく、
真夏の暑い日に視界を横切ったりはしたけれど、
だいたいは、木や草のかげでじっとしているところに出会い、
このあいだなどはそんなところにいることに気がつかず、
不用意にまいた石灰をまるかぶりさせて、真っ白にしちゃったり、
ガーデンシューズの中にいたときには、
気がつかなかったらはいちゃってたかもなんてこともありました。
それでも、どこにもいかないで、
ついて来てくれて、
そばに居続けてくれてたことに、
なんで今まで気がつかなかったのかな。
これが魔法をかけられた王子様でなくて、
誰が王子様なの・・・

で、そばにいって、そっときいてみました。
「王子様ですか?」
って。
でも何も言わず(当然です)
ぴくりとも動かず、埋まり続けてました。

翌朝。
埋まってた穴はその痕跡をのこしたまま、
カエルくんはそこいにはもういませんでした。

だいたい、いつも秋はこんなふうに過ぎていました、これまでも。
「もうひとりでもがんばれるよね」
って、作品展にむけて大慌てでダッシュしてるわたしを見届けてから、
どこかに埋まるんです。

王子様は一体どんな呪いをかけられたんだろう、
それはどうやったら解けるんだろう、って
おとといから考えてます。
定番の「キス」をする勇気は、まだないしなぁ。
ほかにどんな解き方があるのか、
来年になったらゆっくり考えてみようかと思います。
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by miyoshimasako | 2008-10-24 19:40 | イトシイものたち。
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